2011年 04月 16日
散ればこそ・・・
桜はいっとき爛漫と咲いて、さわやかに散ってゆきます。
散り行く姿の美しさも、古来日本人は愛でてきました。

   散ればこそ いとど桜は めでたけれ

    うき世になにか   久しかるべき

 (あっさりと散るからこそ、桜はますます賞美にあたいするのだ。
   そもそもこのつらい世の中に何が長続きするのだろうか)

この歌は、10日にこのブログでアップした歌、在原業平の「世の中に絶えて桜のなかりせば 春のこころはのどけからまし」の次の歌として、伊勢物語に(82段)出てきます。作者名は記されていません。身分が低い人だったのかもしれません。

これだけの歌をさっと詠める人なのに、名前も残されていないことに、若いころの私は義憤に似たものさえ感じていました。
でも今は、散り行く桜を見て、ふっとこの歌を思い出すたびに、こうして1200年以上たってもなお人の心によみがえる歌を残せたのだから、それだけでいいのかもしれないと思うようになりました。

桜は散ってゆくからこそ美しい・・・
上流から流れてきたのであろう桜の花びらが、川にたゆたっていました。


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by mimishimizu3 | 2011-04-16 09:00 |


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