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2008年 12月 08日
水辺のレストラン
火点し頃(ひともしごろ)というのでしょうか・・・
ちょうど、暗くなりかけてゆく時間帯、水辺のレストランからは、暖かく、柔らかなやさしい光が、帯となって水面にたゆたっていました。
見る人に、ほっとする安らぎを与えてくれる光でした。

水辺のレストラン_f0103667_2103344.jpg


話は変って・・・・

今日、12月8日はたしか真珠湾攻撃の日ではなかったでしょうか。
私の知る限りでは、新聞もテレビもそれにはまったくふれていません。
このようにして過去の出来事は風化してゆくのでしょう。

そんな事を思いながら新聞を読んでいましたら、朝日歌壇の次の一首に目が留まりました。

  (柔らかい時計)をもちて  炊き出しの
   
     カレーの列に  二時間並ぶ

                    ホームレス   公田 耕一

住所欄に、ホームレスとあるのにまず驚きました。いままで、こんな表記はみたことありません。
また、(柔らかい時計)ということが、なんなのか一瞬考えました。
あっつ、そうか・・・ダリの絵のあのぐにゃっとした、普通の時間軸とはかけ離れた時間軸を表しているあの時計のことか・・・と思いついた時、風化していく過去の重い事実も、あるいは(柔らかい時計)の中に収斂されていっていってしまうのかもしれない・・、と思いました。

それにしても、この寒い空の下、炊きだしのカレーを求めて2時間並ぶのは辛いことでしょう。
健康を祈るばかりです。

by mimishimizu3 | 2008-12-08 21:43 | 福岡


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