「田のかんさあ」と呼ばれる石の仏様が、鹿児島や宮崎にはたくさんある、というこうことは聞いていましたが、まだ見たことはありませんでした。
阿蘇の棚田のそばに、素朴な石仏があるのを見つけ、それが「田のかんさあ」のひとつだと分かったときは嬉しくなってしまいました。
右手にしゃもじ、左手に飯げ(めしげ)とよばれる碗をもち、田を見守っています。
田のそばにこんな素朴な仏様を置き、祈りを捧げてきた、いや、今でもちゃんとおまもりをし、祈っている人々がいらっしゃるのですね。
日本人の素朴でやさしい、暖かい心の原点を見るような気がしました。