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2012年 02月 29日
雪の玉水
今日は2月29日
4年に一度の閏日です。
そんなことを思いつつ、朝目覚めて窓の外に目をやってびっくり、一面の銀世界がひろがっていました。

豪雪に苦しんでおられる方には申し訳ありませんが、福岡で積雪はめったにないこと、うれしくってついつい庭に出てみました。

雪はとっくにやんでいて、お日様がきらきらと輝いています。
庭の木に積もった雪が、雫となってぽとり、ぽとりと落ちてゆきます。

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「雪の玉水」・・・・
その言葉と同時に、式子内親王の歌を思い出しました。

    山深み  春とも知らぬ  松の戸に

          たえだえかかる   雪の玉水         新古今和歌集 春上 

(あまりにも山深いため、春が来たことすらよくわからない、そんな山奥の小屋の、松でできた戸に、とぎれとぎれに雪解け水が玉のように落ちかかっている)

なんという美しい歌なのでしょう!
雪解け水が雫になって落ちるさまを「雪の玉水」という言葉で表現したのです。まねのできない感性です。
式子内親王は今でも人の心を打ってやまないすばらしい歌人ですね。

雪の玉水_f0103667_16332334.jpg


by mimishimizu3 | 2012-02-29 16:37 | 自然 風景


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